出張体験記:カナダ・アサバスカ&アラスカ・フェアバンクス
(滞在期間:令和6年8月28日〜9月5日)
2024年8月下旬から9月初旬にかけてカナダとアメリカ・アラスカ州に出張し、オーロラ観測装置の設置と観測を行いました。
カナダ・アサバスカでの観測装置設置(8/28〜9/1)
まずカナダのアサバスカでは、片岡龍峰准教授(国立極地研究所)と共に、アサバスカ大学の2か所(地球物理天文台AUGO1および地球宇宙天文台AUGSO)にオーロラ観測用のZWOカメラ(波長427.8nm)を設置しました。これらのカメラは、オーロラの発光高度を推定する立体視観測に活用されます。

現地では、カメラの配線やネットワーク接続に想定外の困難がありましたが、自分たちの手で設置をやり遂げることで、技術的なスキルとともに問題解決力も鍛えられました。また、カメラの不具合やプログラムのトラブルにも直面しましたが、それらを一つひとつ解決し、無事に観測を開始できた時には大きな達成感を得ることができました。

さらに、8月31日には磁気嵐の影響で出現したブレイクアップ現象やパルセーティング・オーロラを肉眼で観測。研究対象である自然現象の壮大さに感動とやや恐怖を覚え、そのエネルギーに圧倒されるような体験も得られました。

生活面では、名古屋大学の塩川研の同学年の学生らと生活を共にして、毎日自炊をこなしながら各自の研究に取り組んでいました。特に、現地のアルバータ牛のステーキは絶品でした。




アメリカ・アラスカ州フェアバンクスでの観測支援(9/1〜9/5)
その後、アラスカ州フェアバンクスに移動し、NASAの共同宇宙観測施設「ポーカーフラット」にて、片岡准教授の観測装置設置をサポートしました。アサバスカでの経験がここで活かされ、よりスムーズに設置作業を進めることができました。

また、アラスカ大学や学内の博物館を見学し、雄大な自然に囲まれた観測環境の中で過ごす時間は、科学と自然が融合する素晴らしさを再確認させてくれました。
今回の出張では、観測機器の構造や設置の実践的な知識を深めるだけでなく、自然現象を実際に目にすることで、研究に対するモチベーションがさらに高まりました。トラブルへの対応力や国際的な現場でのコミュニケーションも身に付き、大変貴重な経験となりました。帰国後は、アサバスカで得られた観測データの解析を進めています。
(文責:柳澤)